2017年5月、ロイヤル・ハワイアン・センターすぐ近くのワイキキ・ビーチ・ウォークに手にギターを携えた銅像が現れました
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モデルとなったのはフィリップ・クニア・パヒヌイ(1921年~1980年)。【ギャビー・パヒヌイ】という名で知られる伝説のスラック・キー・ギター奏者です。
ギャビーは1970年代前半のハワイアン・ルネッサンス(※衰退しつつあったハワイ文化の復興につながる大きなムーブメント)に大きな影響を与えた人物。
伝統的なハワイの音楽をベースに独自の演奏スタイルを築き上げ、多くの人々を魅了しました。銅像は、ギャビーの偉業を称えて設置されたものです
特に有名なアルバムは、1972年に発表された『Gabby』。
ジャケットの色調からブラウン・ギャビーやブラウン・アルバムとして知られています。このアルバムはビショップ博物館のハワイアンホール3階にも展示されています。
Gabby
IZ(イズラエル・カマカヴィヴォオ、通称イズ)の美しい旋律、ジェイク・シマブクロの洗練されたアグレッシブな奏法も素晴らしいですが、二人とも全く異なるギャビーの荒々しい演奏と張りのある歌声を初めて聞いた時は、とても大きな衝撃をうけました。
Rabbit Islands Music Festival
週末になると、ギャビーは毎週のようにワイマナロの自宅で彼を慕って訪れた多くのミュージシャンとジャム・セッション(カニカピラ)をおこなっていたそうです。
5月にワイマナロ・ビーチ・パークで開催された『第10回ギャビーパヒヌイ・ワイマナロ・カニカピラ』もギャビーの偉業を称えるイベントです。
ワイマナロ・ビーチ
ギューバ音楽の『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』や映画『パリ・テキサス』のサウンドトラックを手がけたライ・クーダーも、ギャビーに感銘を受けた一人。
ギャビー・パヒヌイ・ハワイアン・バンドとして、1975年と1976年に発表された2枚のアルバムには、ライ・クーダーがゲストで参加しています。
写真のアルバムは、ライ・クーダーとインド人スライドギター奏者のビシュワ・モハーン・バットによるもの。1994年グラミー賞の最優秀ワールド・ミュージック・アルバム賞を取得した名盤です
A Meeting by the River
ジャケットの裏面には、以下の言葉がプリントされていました。
『This work is dedicated to Gabby Pahinui of Hawaii』
=『ハワイのギャビー・パヒヌイに捧げる』
この理由までは調べていませんが、ライ・クーダーにとってギャビーが特別な存在であったことが伺えます。
ギャビーはカカアコで育ちました。
現在、カカアコはウォールアートやおしゃれなお店でとても人気のエリア。ここには、オアフでも数少ないレコード屋が2軒(Hungry Ear Records、Idea’s)あります。運がよければ、ギャビーのレコードに出会えるかもしれません
ソルト
カカアコへは、オリオリウォーカー・ワード/ダウンタウンルートでの移動がオススメです
詳しいルート・時刻表はこちらから
JTBハワイ チェケラ